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ドラえもん 『世の中 うそだらけ』 |
のび太に詰め寄られて 涙目 の ジャイアンを救おう! A まず、このAは、 何も問題は無い。 ジャイアンも納得しています。 B Bも、ここだけ見れば 間違っていない。 ただ、 『わたしたアイスは2種類で、 その両方を いまだに ジャイアンが持っている』 ような言われ方に なっているので、 不審に思ったジャイアンが 物言い をつけています。 C ジャイアンが のび太に わたした とは、 と 取り替えたのだから、 『もらってないのと同じ』… という 強引なヘリクツで、 ジャイアンの物言いを 煙にまく のび太(笑) でも、それを言うなら、 『あげてないのと同じ』なは、 「以降の計算から 外さなければならない」 はず… D なのに、 まだを引っぱっている のび太。 これこそが、今回の 『さらなる 50円のズレ』 の 正体 です。 Cの「もらってないのと同じ」 という発言で ジャイアンを混乱させ、 『ジャイアンが返した』を、 計算からスッポリ抜かしている ことに気がつきましたか? Cは、このための 伏線 だったのです。 『さしひき100円 すぐよこせ!』 |
E 順を追って 落ち着いて考えれば 難しくない計算も、 Bのフェイントで体勢を崩され、 そのまま C ⇒ D のコンボに つながれたジャイアンは、 完全に 冷静さを 見失ってしまいました。 実は これも、 詐欺師や ヤクザの ダマしテクニックの1つ、 『畳み掛け』です。 混乱を招くセリフを 連続で浴びせかけることで、 相手が冷静に考えられない ようにしている のです。 相手の冷静さを崩せれば、 相手はすでに半分以上 「こちらの思い通り」に 動かせるもの… 本当に 詐欺師のテクニックは、 人間の心を よく研究していますね。 |
また、よく見ると、 漫画内の のび太のセリフも どんどん長くなっています。 正直 あなたも、 中途を飛ばして読んだ のではないでしょうかw? 長いセリフや説明で、 理解のキャパシティを 超えてしまうと、 疲れから 一時的に思考を停止し、 ダマされやすくなってしまう のが、人間の脳です。 (だから、講演会や、販売会 、 カルト宗教の勧誘会などでは、 前半に難解な話を延々とすることで 参加者を疲れはてさせておき、 後半に突然 わかりやすい、 聞き手が 得をしそうな話に 切りかえて、 『参加者が、語り手に 「ものすごいカリスマ」を感じるよう 心理操作したりする』そうです。) 当作品は、 「のび太のセリフの長さ」によって、 それと同じ効果を出しています。 これによって読者自身も、 「おいまてよ。 ややこしくなってきた。」 といった、 ジャイアンと同じ不安を共感 することが出来るのです。 これぞ、 大家『藤子F先生』の 成せる技… 驚愕するほか ありません。 |
ただ、 この『畳み掛け』にも 弱点 があり… 攻撃本能が強い相手に 使うと、 キレられる危険が高い のです。 (調子のりすぎな のび太に、 ジャイアンパンチ発動) 結果、 逆ギレ vs 逆ギレ という、 終わりなき 不毛な 報復合戦に 発展しがち。 使用は最低限に とどめたいものです。 (どこで使うんだよ) 「詐欺師 vs 詐欺師」… いやな 渡世だなぁ |
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