【広告】


Index
ドラえもん 『世の中 うそだらけ』



ドラえもん
『世の中 うそだらけ』
(2/5)




それでは、回答です。


ジャイアンの理論の、
どこに矛盾点があったのか?




ポイントは、下のコマ。

ギシンアンキ ドラえもん



この場面で ジャイアンが、
『自分の払ったもの「だけ」を
列挙している点』

問題があったのです。




A:『のび太に最初に払った』

B:『今、さらにを返した』


これだけ見れば、
たしかにジャイアンは、
100円分のものを
のび太に渡しています




でも、これだけでは、
今回の取り引きの「全て」を
語っていません。




そうです。

C:『ジャイアン は のび太から、
を受け取った』

という要素が
抜け落ちているのです。

ギシンアンキ ドラえもん




A・B・C、3つそろって、
初めて のび太とジャイアンの
全取り引きになる
のに、

ジャイアンは わざと、
A・Bだけしか
話題に上げなかった…



これが、
『50円の 食い違い』の 正体
だったのです。





この、ものすごく良く出来た
トリックは、

壺算という古典落語
元になっているのだとか…



事前に分かっていても、

相手にサラリと使われると、
なかなか うまく反論できませんね。






【下へ 続きます】



【広告】

 




また 見方を変えれば、

『全部の取り引きを 一まとめに
してしまっている』
ことも、

勘違い を生む原因に
なっています。



この話の場合、
1回1回の取り引きを
分けて考えれば、
混乱もしなかった
はずです。




つまり、
「最初の 50円アイスの取り引き」で、
両者の貸し借りは無い
を受け取り、を渡した)



だから、その次の
「100円のアイスの取り引き」でも、

を返して、を受け取った』
ジャイアンは、
あと50円分の価値ある何かを
のび太にわたさなければ
取り引きが成立しない。





このように、
1回1回を分けて考えれば、

皆さんにも
(そして多分 のび太にも)
すぐに理解できることと思います。





【下へ 続きます】



【広告】

 




また、ジャイアンの巧みさは、
その態度にもあります。

ギシンアンキ ドラえもん


最初から最後まで
落ち着いた態度を
とりつづける ジャイアン。



対して、
気が動転して
わめきちらす のび太。




詐欺のテクニックの1つに、
『相手のペースを崩すために、
常に冷静な「フリ」をする』

というものがあります。



冷静に構えている人間は、
たとえ間違ったことを
言っていても、

周りからは不思議と
正しい人間に
「見えてしまう」もの…




「明らかに 相手がおかしい」
場合でも、

逆上して
わめきちらしてしまっては、
こちらの負け。




『では、何が おかしいのか』
最初から丁寧に考えなおす
ことが、

詐欺から自分を守る
基礎テクニック

なのです。


僕らも 気をつけたいですね(笑)







…さて、

ここまでなら、
単に 古典落語を
現代漫画にアレンジしただけ

ですが、


そこで終わらないのが、
天才漫画家
『藤子F先生』。




この後、

とんでもない返し技 で、
のび太が 詐欺師ジャイアンを
恐怖のドン底
叩き落すことになります。


続けて ご覧下さい。





【下へ 続きます】



【広告】

 


[ 次のページへ進む ]